こんにちは.steamc1awです.
早くも春らしい暖かさが感じられるようになってきた2020年2月23日.神奈川県湯河原にある『幕山公園』で梅の花が見頃を迎えているとのことで,登山ビギナーな知人と幕山・南郷山の縦走トレッキングに出かけてきました.
登山ルートおよびアクセス
まずは幕山公園を散策したのち幕山に登頂して昼休憩.そこから南郷山に向かい「鍛冶屋バス停」まで下るというルートを計画.幕山公園を先にしたのは,陽が昇りきらない午前中のうちに梅の写真を撮りたかったから.
標高グラフを見てのとおり幕山の山頂までは300メートルほど一気に高度をあげますが,そのあとは大きなアップもダウンもないという初心者向けコース.標準タイムは4時間30分ほどとなります.
幕山登山口へのアクセス
幕山公園は毎年2月上旬から3月上旬にかけて『梅の宴』というイベントを開催しており,期間中は湯河原駅からの直通バスが出ています.今回のハイキングではこの直通バスを利用して登山口までアクセスしました.
交通手段 | 所要時間 | 料金 |
【JR東海道本線】 横浜駅 ➡ 湯河原駅 |
80分 | 1,342円 |
【臨時バス】 湯河原駅 ➡ 幕山公園 |
20分 | 260円 |
【箱根登山バス】 宮渡橋 ➡ 湯河原駅 |
10分 | 180円 |
【JR東海道本線】 湯河原駅 ➡ 横浜駅 |
80分 | 1,342円 |
登山に使った費用は交通費3,100円+入園料200円ほど.都内からだともう少し高くなりますが,比較的リーズナブルに楽しめる山ではないかと思います.
なお自家用車でアクセスする場合に問題となる駐車場ですが,朝の9時までは第5駐車場(公園から最遠)のみ開放,9時から他駐車場が開放されます.9時にバスで通ったときには第5駐車場と第1駐車場(公園から最寄り,ここから入庫案内する)が満車になっていたので,10時過ぎには入庫待ちになっていそうな予感.
梅の宴を満喫する
バス降車場から公園ゲートをくぐると眼前に姿をあらわすのが本日の目的地,幕山です.標高600メートルちょっとという取るに足らない低山ではありますが,山麓に従えた梅林に切り立った岩壁と,どうしてなかなか堂々とした山容.
バスを降りた瞬間に梅香がふわっと漂う幕山公園.梅林がまさに見頃を迎えています.本日のメインウェポン「SONY Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM」でとりあえず一枚パシャっとシャッターを切る.ただの看板にすら風情を感じるのはツァイス印のなせる技か.
およそ4,000本ほどという梅木の間をぬって幾本もの遊歩道が整備されています.撮影スポットを探しながらじっくり歩けば,この公園だけで半日は過ごせそう.この日は朝イチのバスに乗ってきましたが多くの人で賑わっていました.
公園入口から一の瀬方面にある池.あまり人もいなかったので三脚を立ててHDR撮影してみました.梅木は陰影がある程度ハッキリしていたほうが好きなので試してみたのですが,これならLightroomの補正でも変わらないかな.
陽の射しかたや時間帯など環境によっては池に梅花が映りこんで綺麗なんじゃないかなあと思ってみたり.
望遠レンズを担いでる人たちみたいに梅花のアップも撮りたかったのですが,あんまりいい写真が撮れておらず.それにしても,梅木はこの幹や枝がクネクネしているのが味わいありますね.
ふらふら写真を撮りながら幕山のほうに登っていくと,ちょっとした人だかりが.ここ幕山はロッククライミングで有名で,岩壁には誰かしらクライマーが取りついています.皆さん興味深そうに眺めています.
クライマーの写真は手前のお姉さんに合焦しちゃっていますけど,クライマーに合焦して手前をもっとボカしたほうがよかったかもしれない.
梅林の入口(最初の看板の写真の場所)からまっすぐ10分ちょっと登ったところで梅林は終わり.眼下に広がる梅林に別れを告げ,幕山登山道を歩き始めます.
相模湾からの風を感じながら登る幕山
幕山登山道に入ってしばらくすると,相模湾に面した斜面に取りつけられたつづら折りの道へ.平坦はなく登りっぱなしなので運動不足の人にはつらいかもしれませんが,木々の間からみえる相模湾の眺めと吹きつける海風が心地よい.
相模湾方面の眺めは道中ずっと木々に遮られているものの,途中に一箇所だけ途切れる撮影ポイントがあります.右手にみえるのは初島.その奥は大島.
途中には座って休憩できる東屋が.このときは大学生のグループがワイワイしていました.サークル活動なのかな.楽しそうで羨ましい.
さらに総勢十数名+ワンちゃん1匹という大所帯のトレラン集団とすれ違います.みなさん同じTシャツ姿だったのでチーム訓練でしょうね.トレランあるあるで外人さん比率がすごく高かったですw
斜面の傾斜が緩やかになってきたら山頂はもうすぐ.
幕山の山頂は気持ちのいい芝生が広がっていて,のんびりご飯を食べるのには最高のロケーション.普段はファストハイク気味に行動食だけ食べて下山しちゃうんですが,この日はインスタント麺を満喫.袋を撮り忘れましたが我が郷里の名物「イトメンのチャンポンめん」です.
我が家ではチャーシューと刻みネギが定番トッピング.いつもなら自家製の煮豚を投入するところなのですが,冷凍庫に在庫がなかったため市販のチャーシューを使用.
山頂は三方を低木に囲まれていますが,相模湾方面だけ少し展望が開けていて真鶴半島がよく見える.なので皆さん大体この方向を向いてご飯を食べていますw
登山道というより散歩道;南郷山へ
幕山から南郷山方面へしばらく下っていくと,低木から杉林に景色が変わります.ただ,たとえば奥多摩のように鬱蒼とした感じはなく気持ちのいい風を感じながら歩くことができました.
道中「白銀林道」と交差し,治承・寿永の乱に破れた源頼朝が自害直前まで追い込まれたという池「自鑑水」を過ぎると笹薮が登場.とはいえ登山道上はしっかり刈り込まれているので通行に困ることはありません.
自鑑水から先は林業車両用の作業道と登山道が交わる箇所が何度かありますが,テープを目印にして進んでいけばOK.杉林と笹藪を交互に歩いていくと,1時間もしないうちに南郷山の山頂に到着です.
木々の合間の笹に光が降り注いでいる場所があったので,しばし立ち止まって撮影タイム.F1.4まで開けるレンズがあると,こういうときに頼もしいですね.
南郷山の山頂は幕山のそれほど広々としていませんが,少人数のパーティが昼休憩をするには十分なスペースが.東側の展望がやや開けており,相模湾越しに湘南の街並みをうっすら見ることができます.
鍛冶屋バス停を目指して下山
山頂でしばし休憩ののち,下山開始.
南郷山からの下りは最初の数分こそ急な階段ですが,あとはゆるゆると下っていくだけ.4月頭にトレラン大会を控えている身としては「もう少し足腰が鍛えられたらなあ」と思ってしまいましたが,気持ちのいいコースです.人が少ないのでランニングにも向いているんじゃないかな?
ところどころ笹薮がある他はこれといった見どころのない下山コースですが,コース後半が湯河原カントリークラブを取り巻くようなルートになっています.道端にこんな物騒な看板がたっていたり💧
山行の感想とか反省とか
幕山に登るのは3度目ながら,初南郷山となった今回の山行.
「ビギナーと一緒だからハードな山は無理だけど,幕山ピストンだけで終わるのもなあ」などという邪な考えでルート選択したのですが,心地よい風のおかげもあり予想以上に楽しく過ごすことができました.難易度としては高尾山並みだし頂上でピクニックもできるので,ビギナーさんを連れてくるには丁度よかった.
2~3月といえば本格的な山はまだまだ極寒だと思いますので「雪山にチャレンジするには心構えがまだ…」という私のようなチキンハートなハイカーはもちろん,本格的な雪山山行の間の息抜きとしても楽しめそうです.
撮った写真を見返してみて
SONY Planar T* 50mm ZAは初めて山行に持ち込みましたが,期待以上の写りに大満足.「マイクロフォーサーズしかもズームレンズ」のようなボケない機材を低山で使うと,登山道中の写真が「ただの記録写真」になりがちなのですが,ボケが加わるだけで雰囲気がまったく変わりますね.
その反面,どうみてもツァイスレンズに頼りすぎているので,マイクロフォーサーズ側でも良い写真がもっと撮れるようになりたいところです.
そしてもう1つの課題が,見返してみると「SONY Planar T* 50mm ZA × F2.8」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm × 35mm換算24mm」の組合せでばかり写真を撮っていること.これなら例えば大三元レンズ「SONY FE 24-70mm F2.8 GM」一本で事足りてしまうわけで,撮影の幅を広げないといけません.
実はこれを書きながら「もういっそのことOM-D EM1を手放してa7iiを買い増すべきなのか❓」などと錯乱しているのですが,もうしばらくSONY×OLYMPUSの組合せで頑張ります.ブログ初記事で機材とっかえはレンズ沼にディープダイブしすぎですね.
参考:当日の服装・装備
当日に着ていった・持っていったものはこんな感じでした.
服装 |
|
カメラ/レンズ |
|
カメラアクセサリー |
|
この日は暖かく,ウインドブレーカーは登山開始早々にザック行き.そのかわり,小田原観測所で風速7メートルを記録するなど風がよく吹く日だったのでファイントラック「ドラウトクロー」は終日着用していました.緩いコースなので汗もかかず快適に過ごすことができましたね.
コメント