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【ヘッドホン比較】紅蓮華:鬼滅の刃

こんにちは.steamc1awです.

手持ちのヘッドホンたちでアニソン・ゲーソンを聴きくらべてみる企画.第1弾は2019年にちょっとした社会現象となった『鬼滅の刃』のTVアニメオープニングテーマ『紅蓮華』を聴いてみたいと思います.

がっつりアニメを見なくなってしまって久しいですが『鬼滅の刃』の快進撃はすごいですね.なろう系ではない話題作ということで私は勿論のこと見ましたし,まわりでも普段はアニメ見ていなさそうな女子がハマっていたりします.

一般を巻きこんだ人気という点では『進撃の巨人』以来なのでは?

この『紅蓮華』もオリコンで1位を獲得.シンガーの“LiSA”さんはスマッシュヒットの勢いを駆ってNHK紅白歌合戦出場と,飛躍の1年となりました.

目次

『紅蓮華』の聴きどころ

サビのゴリゴリしたエレキギターが魅力の『紅蓮華』.

本曲がOPテーマを務める『鬼滅の刃』はバトルものですから,このパートを如何に気迫ある音で鳴らせるかを鑑賞ポイントとしたい.

ただ『鬼滅の刃』は「努力,友情,勝利」という少年ジャンプ的な古典バトルものではなく,重く物哀しい物語でもあります.力強さのなかに切なさ・儚げさを感じる音に仕上げてくれることにも期待したいですね.その場合の鑑賞ポイントはヴォーカルとピアノになるかな.

PICK-UP HEADPHONES

比較した13機種の中でも,特にイメージどおり鳴らせているなと思ったヘッドホンをピックアップしました.

FOCAL ELEAR

フランスはフォーカル社のハイエンドヘッドホン“FOCAL ELEAR”.もとはスピーカーのメーカーであるフォーカル社がヘッドホンに参入したステートメントモデル”FOCAL UTOPIA”に続く普及モデルとなります.普及モデルと言いつつ10万円くらいしますが💧

ヴォーカルやギターなど中音域における押出しの強さと重厚感が特徴.プレイヤーで『紅蓮華』のボリュームをあげていくと,思っていたイメージどおり厚みと気迫ある音像を描いてくれます.それはまるで獲物に飛びかかる野獣のよう.

ジャキジャキしたエレキギターのプレゼンテーションも比較対象の中では卓越していますし,かといってヴォーカルがギターに埋もれてしまうこともない.

音色の傾向としては芯の強さが印象的.LiSAさんのヴォーカルは繊細さよりも力強さを感じ,ピアノの芯も容易に聴きとることができます.

切なさや儚げさという点ではAKG K812など他ヘッドホンに譲るところもありますが,手に汗握る剣戟アクション,鬼と対峙する主人公たちが背負う重圧,そして決意を一番うまく感じとれたのはこの“FOCAL ELEAR”でした.

その他のヘッドホンのインプレッション

傾向としては,いわゆる「見通しのよい」だとか「音場がひろい」といわれるハイエンドヘッドホンより,純粋に厚みのあるギターをしっかり鳴らすことのできるヘッドホンが向いているように思います.

実のところAKG K812もEXCELLENTではなくGOODに入れようか最後まで迷ったくらいだったり.

こんな感じでカテゴリ分けしています.
EXCELLENT ➡ イメージに近いサウンド.おすすめ.
GOOD ➡ 完璧ではないが,じゅうぶん満足できるヘッドホン.
FAIR ➡ イメージからの乖離が大きいヘッドホン.不向き.


EXCELLENT😍

機種 コメント
FOCAL
ELEAR
ピックアップのコメントどおり.強敵と対峙する緊迫感や戦闘シーンの迫力をうまく表現できています.
ULTRASONE
PRO2900
中-低音の厚みは比較対象中トップクラス.迫力は十二分.ギターとベースの量感でゴリ押しするスタイルで,野武士のような荒っぽい力強さがあります.ヴォーカルが低音域に押され気味ですがピアノは意外と存在感があり,トータルバランスとしては良い.
PHILIPS
Fidelio X2
豊かな低音にシャキッとした端正な中高音.音のバランスならPRO2900に勝ります.最大の特徴は角がとれたマイルドさで,どこか優しい温もりを纏っている.主人公“炭治郎”が消えゆく鬼をいたわる…そんな音色.思っていたイメージと違いますが,これはこれで乙なもの.
GRADO LABS
SR325e
⬆の3機種に比べると中低音の厚さは控えめ.圧に欠けるところは優れたギターのプレゼンテーションで補っており,そのキレは日本刀から繰り出される一閃のよう.澄んだ空気感も作品のイメージに近いですね.
AKG
K812
澄んだヴォーカルに息を呑むピアノの響き.設定上『鬼滅の刃』は夜のシーンが多いのですが,夜に染みわたる美音を求めるならば本機.見通しのよさが仇になって迫力に欠けるのが悩みどころではあります.

GOOD 😊

機種 コメント
SENNHEISER
HD800
見通しのよさにおいてはK812以上.そのせいでどこか迫力不足なのはK812と同様.ただこれといって美音ではないので,高性能に淡々と鳴らしているという印象を脱することができず.
SENNHEISER
HD700
K812やHD800ほどとは言わないまでも見通しがよく,低音もしっかり鳴らしてくれます.このHD700は特出した音の硬質さが特徴なのですが,あまりこの曲にマッチしているとは思えなかったかな.
SENNHEISER
HD650
HD800とは異なり,中-低音の響きは十分.なのですがヴォーカルの乾きが気になってGOOD止まり.この曲でヴォーカルがハスキーになりがちなのはゼンハイザー機に共通していえるかも.
beyerdynamic
DT990 PRO
ベースやギターの低い音域が分厚く轟き,中音域がすっぽり抜けた上にヴォーカルが漂うというドンシャリサウンド.この曲なら低-中音域バランス良く厚みがあったほうが好ましいように感じました.
audio-technica
ATH-AD2000
ギターは不満ない厚みでもって鳴らしてくれるし,ヴォーカルも切なさを感じさせる端正な音.これといった欠点はないのですが,HD800と同じように“あと一押し”が足りず.
GRADO LABS
GH1
同メーカーのSR325より格上機種のはずが下剋上の憂目に.ヴォーカルやピアノなど音色の美しさだけならSR325より確実に上手.なのですがGRADO特有の「爽やかさ」を出しすぎるところがイメージにそぐわず.

FAIR 😞

機種 コメント
SENNHEISER
HD25 Alum.
低音の豊かさや迫力は優れた水準にあるのですが,いくらなんでもヴォーカルが掠れすぎているのが耳について好きになれなかったなあ.
AKG
K701
高音重視のヘッドホンだけあり,開幕のピアノとのデュエットパートなどは惚れ惚れする美しさ.なのですが低音不足と音の遠さが相まって「気迫」からは程遠いサウンド.

更新履歴と上流機材

ヘッドホンのインプレッション追加履歴および,その際の使用機材の一覧です.

日付 更新内容
2020年2月13日 初版アップロード.
使用機材:Raspberry Pi 3 ➡ ONKYO DAC-1000 ➡ Burson Audio Soloist SL Mk.2
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