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【山行記】360度の大展望が楽しめる奥秩父の盟主,富士見平から登る金峰山

こんにちは.steamc1awです.
2021年の大型連休に瑞牆山とあわせて登ろうとして,体力不足のため登山断念した金峰山.一ヶ月後の5月29日にリベンジのため再訪することができました.なにも考えずに前回計画していた瑞牆山荘からのコースを選択.標高2,230メートルの瑞牆山と比べると厳しいだろうなとは思っていましたが,樹林帯が長々と続く登山道は思った以上のハードさ😇

それでも山頂に向けたラストを飾る千代の吹上は,そんな疲れも吹き飛ぶような絶景の岩稜歩きを楽しむことができて大満足の山行でした.

山名金峰山
山域奥秩父山塊
標高2,599m
登山日2021年5月29日
天候曇りのち晴れ☁
備考日本百名山,信州百名山,山梨百名山
目次

金峰山について

金峰山(きんぷさん/きんぽうざん)は、山梨県甲府市と長野県南佐久郡川上村の境界にある標高2,599 mの山である。別名「甲州御岳山」。奥秩父の主脈に位置し、1950年(昭和25年)7月10日に指定された秩父多摩甲斐国立公園の区域に含まれている[3]。日本百名山、新日本百名山、花の百名山、山梨百名山および甲府名山のひとつ。

Wikipediaより

金峰山の登山コース

大弛峠コース:大弛峠から朝日岳を経て金峰山に至るコース.

千代の吹上コース:瑞牆山荘から富士見平小屋,千代の吹上を経て金峰山に至るコース.

廻り目平コース:川端下から廻り目平,金峰山小屋を経て金峰山に至るコース.

この他にアコウの土場から御室小屋跡を経由する表参道コースというものもあります.先輩ハイカーがたの登山記録によるとルートファインディングは難しくないようですが,破線ルートなので候補からは除外.

最短コースとなるのは標高2,360メートルの大弛峠から登るコースで,標準コースタイム4時間30分で往復できてしまいますが,冒頭で書いたとおり,今回は瑞牆山との週末ダブルヘッダーに失敗したリベンジで登っているので,あまり考えず千代の吹上コースを選択.往復で8時間ほど(休憩抜き)のコースとなります.

瑞牆山荘へのアクセス

自家用車によるアクセス

登山口となる瑞牆山荘へは中央自動車道の須玉インターチェンジにて下車後,増富ラジウムライン,県道610号,クリスタルラインと40分ほど走って到着.

キャパシティは100台ほど.連休真っ只中だった2021年5月の瑞牆山登山のときは,それでも駐車場はるか下の道路まで路上駐車だらけになるほどでしたが,この日は余裕をもって駐車することができました.下山時も多少駐車場から溢れている程度だったので,連休でなければそこまで混雑を心配する必要はなさそうです.

公共交通機関によるアクセス

瑞牆山荘へはJR中央本線韮崎駅から山梨峡北交通の路線バス韮崎瑞牆線を利用してアクセス可能ですが,最短ルートなら往復5時間のコースタイムで登れる瑞牆山と違って,金峰山の標準コースタイムは8時間ほど.

バスは始発便が韮崎駅を8時50分に出発して瑞牆山荘に10時到着,瑞牆山荘からの最終便が16時30分発となりますので,トレイルランナー並みの健脚がなければ日帰りの往復行程は難しいでしょう.日帰りの選択肢としては,瑞牆山荘,富士見平小屋あるいは大日小屋で一泊するか,金峰山山頂から大弛峠まで抜けてしまい,そこから栄和交通の焼山峠・大弛峠ツアー便(要予約)に乗って帰ることになるかと.

また瑞牆山の記事でも書きましたが,韮崎瑞牆線は4月上旬から11月下旬までの登山シーズン以外は増富温泉郷で終着となってしまうため,雪山シーズンに登りたい場合は自家用車あるいはタクシーのみ(現実的には自家用車のみでしょうけど…)のアクセスとなります.

山梨峡北交通の時刻表はこちら.よく確認のうえ行程を計画しましょう.

金峰山登山の山行記録

瑞牆山荘から大日小屋へ

スタート地点である瑞牆山荘には5時過ぎに到着.朝6時の時点で小屋下の道路まで路上駐車が溢れていた大型連休中の瑞牆山登山とは異なり,駐車場はまだ半分埋まっている程度でした.

まだまだ駐車場には余裕がある状況でした

金峰山への道のりですが,まずは瑞牆山と同様に富士見平小屋を目指します.
5月頭の瑞牆山登山時はソフトシェルを着込んでも震える寒さでしたが,だいぶ穏やかな気温.富士見平小屋へは瑞牆山荘から標準コースタイムでも1時間かからない程度なので,サクサク登っちゃいます.

前回より30分早く登り始めているが上着不要な暖かさ
前回寒すぎて撮影に失敗した瑞牆山
サクッと富士見平小屋に到着

土曜日の朝一番だったこともあり,まだまだテント場は閑散としており10張あるかないか.とはいっても下山してくる頃にはかなり埋まってきていましたが….さすが人気のエリアですね.

ここから富士見平小屋をみて左手に向かうと瑞牆山ですが,直進して金峰山方面へ.まずは飯森山に向かう尾根筋を登っていき,横八丁から飯森山のピークを巻くようにつけられた道を大日小屋に向かいます.

飯森山へ向かう尾根筋に出たところ
鷹見岩への分岐付近は鬱蒼とした樹林帯

緩やかなアップダウンを繰り返しながら鷹見岩へと続く分岐を過ぎると,大日小屋はすぐそこ.

その大日小屋ですが山小屋というよりは避難小屋で常駐なし,テント場を使うには富士見平小屋で料金を支払う必要があります.富士見平小屋から1時間ほどという中途半端な場所にあるため,なかなか利用する機会はなさそうですね💦 この日も下山時含めて宿泊者は見かけませんでした.

鷹見岩.時間の都合でこの日は見送り.
樹林帯を抜けた斜面が大日小屋(とテン場)
大日小屋.だいぶ老朽化が進んでいます.

大日小屋から砂払いの頭

大日小屋からまず目指すのは大日岩.誰も利用していないテント場を過ぎるとすぐ鎖場(というほど大したものではありませんが)を含む急登が待っています.とはいえ時間にすると20分ほどと距離は短いので,じっくり詰めれば問題なく登れるでしょう.

大日小屋から先はしばらく急登が続く
大日岩の直下に到着
大日岩のすぐ横を登っていきます
ここまでくればもうすぐ!

大日岩からは南西方面をよく見渡すことができますが,ちゃんと写真を撮っておらずお見せできないのが残念.なぜか勘違いをしていてここからすぐ先が森林限界だと思っていたのですが,森林限界を迎えるのはここからさらに1時間進んだ砂払いの頭です.しっかり展望を楽しんでおきましょう.

大日岩では北の八丁平に続く登山道が分岐.八丁平からは瑞牆山への登山道に合流することもできますが,「廻り目平から登るけど千代の吹上付近の稜線歩きを楽しみたい」というのが主な目的になるでしょう.

ここからは再び樹林帯を歩いて行きます。大日岩から数百メートルは緩やかな登りで,そこからは砂払いの頭まで200メートルほど標高をあげていきます.体力的にはそんな厳しいわけではないはずなのですが,大日岩すぐに森林限界を迎えると勘違いしていたので,ひたすら樹林帯を登らされるのは堪えました😥

大日岩からまだ遠くない平坦区間
樹林帯を早く抜けてくれと念じながら登ります…
青空がみえたら砂払いの頭に到着!

砂払いの頭から金峰山小屋

砂払いの頭に到着すると,ついに森林限界!
ここからは金峰山山頂の目印である五丈石までよく見渡すことができます.

そして千代の吹上を経て金峰山山頂まで,八ヶ岳やアルプスのような稜線歩き.ここまでの登りで予想外に疲れてしまいましたが,この景色をみると一気に疲労感なんて吹き飛んでしまいますね~

まず目指すのは金峰山小屋にトラバースする巻き道への分岐.
鎖場混じり(ここもやはり鎖は使わなくても登れる)のアップダウンを越えていきますが,曇り気味だった空模様が回復してきたこともあって素晴らしい展望を楽しみながらの登りですから苦になりません.

鎖場ですが,やはり鎖が必須というほどの難易度ではない
山頂に向かうにつれ快晴に恵まれテンション🔼

1つ1つの小ピークは岩場になっており,景色ももちろんですが歩いていても楽しい.これだけ素晴らしい道なので混雑していてもおかしくないと思うのだけど,皆さん大弛峠から登ってくるのか,往路では思ったより同方向へ登っていくハイカーも降りてくるハイカーも少なめでした.

どこかアルプスの稜線ですと言われてもわからないのでは🤭
ここから山頂をトラバースし金峰山小屋へ

これといって金峰山小屋にて用事があるわけではないのですが,行って帰ってのピストン登山があまり好みではないので,せめて山頂付近くらいは…ということで金峰山小屋へ.一時的に樹林帯に再突入しますが,金峰山小屋は森林限界の上にあり展望は良いです.

痩せた斜面に鉄杭を刺してある道も
樹林帯はすぐ抜けてまたハイマツ帯へ
小屋はこんな写真しか残ってませんでした💦

この金峰山小屋はテント場なしの山小屋で,素泊まりであれば6,000円で宿泊可能.ここから標準コースタイム8時間30分ほどで金峰山山頂,大弛峠,甲武信ヶ岳山頂を経て甲武信小屋に到着します,奥秩父主脈を縦走する場合などはお世話になるかもしれませんね.

売店でもあるのかなと様子を見たくて中に入ってみたのですが「用がないなら入ってきてくれるな」的なオーラを醸し出されたのでそそくさと退出して小屋前のベンチにて小休憩.

山頂は人が多そうなので,ここにて五丈石をバックに記念撮影
小屋前のこのケルン,強風で崩壊したりしないんだろうか?

金峰山小屋から金峰山山頂,下山

金峰山山頂から金峰山山頂までは30分足らず.五丈石を目印に,岩がゴロゴロする登山道を登っていきます.もう森林限界を抜けているため,北側の展望が素晴らしい.千代の吹上から大日岩までの稜線と瑞牆山をバッチリ見ることができ,その奥には八ヶ岳連峰や南アルプスも控えているという贅沢な眺めです.

大日岩への稜線,右奥には八ヶ岳連峰と左奥には南アルプス

金峰山山頂は金峰山小屋からの登山道が奥秩父主脈に合流する地点にありますが,金峰山といえば五丈石.誰かが積んだのではというくらい見事にバランスよく積み重なった岩で,これは信仰対象になるのも納得としか言いようがありません.

なおこの五丈岩,山頂からは少し大日岩寄りの場所にあります.
てっぺんに登ることもできるらしいのですが,他に誰も登っていなかったので日和ってしまい挑戦できず😅

黒平はともかく昇仙峡まで歩いていくのは無理があるのでは🤔
五丈石のかわりに手頃な岩場に登ってみました
こんな岩のうえでご飯を食べることもできます
大弛峠方面はさすがに緩やかですね~

さすがに山頂は20-30人ほどの人で賑わっていましたが,山頂と五丈石付近とでスペースには余裕があるので,瑞牆山なんかと違って山頂でゆっくり過ごすことができます.ただ,この日はもう金峰山小屋でのんびり休憩してしまったのと,下山後にキャンプ泊を控えていたのでさっさと下山開始.

下山時もやはり砂払いの頭までの稜線歩きは最高に気持ち良いですね.行きは五丈石を目指してひたすら小ピークを越えていきましたが,帰りは八ヶ岳や南アルプスを眺めながら歩くことができる.

そうそう,往路はあまり人を見かけなかったと上のほうで書きましたが,やはりこのコースは皆さん富士見平あたりにテントを張ってから登ってきているのか復路では15-20人ほどのハイカーとすれ違いました.やはり人気の山なんだなということを実感.


砂払いの頭を過ぎてしまうと,あとは樹林帯に戻って淡々と大日岩,大日小屋,富士見平まで下るのみ.大日小屋から鷹見岩を少し過ぎたあたりに若干の登り返しがある以外はほぼ下り基調ですが,なにぶんコースが長いのでけっこう苦痛に感じる下山でしたね😰

ようやく飯森山の稜線まで到達
往路では5~6張りだったテントがこんなにたくさん
お疲れ様でした~

瑞牆山荘から登る金峰山の感想

ということで金峰山の山行記いかがでしたでしょうか.
瑞牆山とセットで語られることが多い山なので難易度も同じようなものかと勝手に想像していましたが,やはり瑞牆山の標高2,230メートルと金峰山の標高2,599メートルとではだいぶ疲労度も違いました💦 もちろんその理由の1つは森林限界の場所を勝手に勘違いしていたことなのですが😥

とはいえ,距離が短いとは森林限界超えの稜線歩きは最高に気持ちよく,岩場となっている山頂まで樹林帯となっている瑞牆山とは大きく異なる楽しみがある山です.大弛峠から登ってくる場合も,大した距離ではないので,千代の吹上くらいまでは足を伸ばしてみてもよいのではないでしょうか.

その大弛峠コースは,どうしても距離が短いのが気になってしまうのですが,かといって今回登った瑞牆山荘コースが楽しいかというと,大日岩と砂払いの頭から先の稜線歩きのほかはこれといったハイライトがないのも事実.疲労感を味わいたいというわけではなければ大弛峠コースで良いのでは,という気がしてしまいます.

この金峰山のあとも何度か登山後キャンプという日程をこなした結果「登山後にキャンプするなら午前中で帰ってくるくらいが丁度よい」という気がしてきているので,キャンプと絡めて大弛峠コースも歩いてみたいですね.

山行当日の装備

月初に瑞牆山に登ったときは相当の冷え込みでしたが,今回はサロモンショートパンツでもこれといって寒さを感じずに登ることができました.さすがに稜線上は風が強いこともあって,ソフトシェルまで着込まないとちょっと体が冷えてしまいますね.

登山道具finetrack スキンメッシュ
finetrack メリノスピンライト
finetrack ドラウトクロー
finetrack フロウラップフーディ
Salomon ショートパンツ
ワコール CW-Xスポーツタイツ
Salomon X ULTRA MID GTX
Millet MATRIX 30 MBS
撮影機材SONY a7ii
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark2
Zeiss Batis 2/40 CF
LAOWA 10-18mm FE ZOOM
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm
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