MENU

【撮影機材】山行用標準レンズをZeiss PlanarからZeiss Batisに交換

こんにちは.steamc1awです.

記事タイトルのとおり,標準レンズを “SONY Planar T* 50mm” (SAL50F14Z) から “ZEISS Batis 2/40 CF” に買替えました.いつもお世話になっているマップカメラで買取額18%アップキャンペーンをやっていたのでついついね…💧

そのほかにもオリンパスボディ用のレンズをM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROからM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3に買替えたり,あまり出番のないレンズをドナドナして整理したりもしたのですが標準レンズの買替えはかなり悩んだので,比較検討に際して調べたことを記事にまとめてみます.

目次

SONY Planar T* 50mm から買換えした理由

そもそもSAL50F14Zの写りに不満は感じていません.よく油絵に例えられるように,こってり濃厚な傾向があるので好き嫌いは分かれるでしょうけど僕は好みです.なのですが防塵防滴仕様でない上にマウントアダプターを噛ませているせいか,山行中に電子接点の接触がおかしくなるという現象が発生するようになりました.

どういうことかというと,カメラがレンズを認識しなくなる.
このSAL50F14Zは絞りリングが付いておらずカメラ制御しかできない仕様のため,こうなると接触が復活するまでほぼ撮影不可.気づいたらF1.4で撮影してボケボケになってたりね.

もう片方の愛機であるオリンパスはともかくソニーの防塵防滴仕様というのは「防塵防滴に配慮しました」というレベルだと聞いているので,防塵防滴じゃなくても変わらないだろうと思ってSAL50F14Zを使ってきたのですが,撮影に支障が出ている以上は買換えしかないなと.

候補レンズの選定と比較

もともとスペック上はαAマウント50mmレンズの頂点にある製品からの買換えなので,1. αEマウントであること,2. 防塵防滴仕様であること,3. プロフェッショナルまたはハイアマチュアモデルであること,の3つを条件にしました.

候補の主要スペック比較表

候補としてピックアップしたのは以下表のレンズ.サードパーティのシグマからもArtラインで40mmと50mm画角のαEマウントレンズが出ていますが,レンズだけで1キロという重量は登山に持出すには非現実的すぎるため除外.さすがにそれは追加で水持っていくわ.

元レンズSEL50F14ZBatis 2/40 CFSEL55F18Z
発売年2013年2016年2018年2013年
構成5群8枚9群12枚8群9枚5群7枚
開放F値F1.4F1.4F1.8F2.0
最短撮影距離45cm45cm25cm50cm
重量518g778g361g281g
サイズ81mm × 72mm84mm × 108mm91mm × 93mm65mm × 71mm
新品価格N/A175千円150千円90千円

店頭で試写してみた感想など

家電量販店にて店頭試写した感じですが,どのレンズも元レンズである Planat T* 50mm F1.4 ZA に比べると端正な写りをするように思いました.特にSEL50F14Zは新しいレンズだけあって,同じF1.4で撮影してもシャープさが段違いです.

Planar T* FE 50mm F1.4 ZA (SEL50F14Z);大口径レンズだけあってボケの大きさや美しさはトップ.しかも合焦面はシャープ.AF/MF切替スイッチの存在も嬉しい.登山時における持久力への影響が気になってくる重さがネック.低山ハイキングなら行ける自信があるけど本格的な山行で耐えられるかどうか.

Batis 2/40 CF;どこか翳りのある写り.クロースフォーカスなので山帰りのテーブルフォトや花撮影も任せられる.50mm+35mmの2本体制を組まなくても良いのはお財布に優しい.ユーザーが少なそうなのも魅力.F2.0までしか開けないのでボケの量はやはり控えめ.重量の割にレンズ本体が大きく嵩張る.

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA (SEL55F18Z);店頭試写+背面液晶確認した限りではボケ量以外の明確な差は感じられない.24mm単焦点のGMレンズを装備に追加してもお釣りが返ってくる圧倒的な軽量さと小型さ.単品での価格は最安.長持ちする道具はいいやつで揃えておけという筆者のポリシーにはそぐわないか.

…うーん.どれも一長一短でなかなか決め手がありませんね.

ソニー販売員さんにオススメを聞いてみた

このまま記事を終えてしまうとただの妄想記事になってしまうので,大手家電量販店で見かけるソニー販売員さん3名に僕の悩みをぶつけてきました.

筆者

αAマウントの50mmレンズを登山に持ち出しているんですけど,電子接点が砂塵でやられちゃうのか認識されなくなっちゃうんです.αEマウントのレンズでオススメを教えてください!

広角単焦点ならともかく,標準画角の大口径単焦点レンズを山に持っていくという,あまり遭遇しないであろう変態ちっくな相談内容にも関わらず皆さん親切に対応していただきました.感謝です.

ヨドバシカメラ秋葉原店の販売員さんオススメ

まずはヨドバシカメラの旗艦店であるマルチメディアAkiba店の販売員さん.

ヨドバシ秋葉販売員さん

重さと値段さえ気にならないなら Planar T* FE 50mm が断然オススメですね.私も普段よく使っていますよ.

  • 同じF値でも Batis より Planar T* のほうが販売員さんは好み.
  • ポートレート撮影するなら Planar T*,スナップ撮影なら Batis がオススメ.
  • 傾向としては純正ツァイスである Batis はコントラスト重視の写り.
  • そのぶん Batis のボケは少し煩く感じる人がいるかも.
  • Sonnar T* よりも画質は Batisのほうが上手.

ヨドバシカメラ秋葉原店の販売員さんご本人もポートレートなどで Planar T* を使っていらっしゃるとのことで,画質の良さは保証しますよと太鼓判を押していただきました.

ヨドバシカメラ横浜店の販売員さんオススメ

次は横浜では屈指の品揃えを誇るヨドバシカメラ横浜店の販売員さん.

ヨドバシ横浜販売員さん

画質なら絶対に Planar T* FE 50mm ですけど,重量がキツくて使わなくなる人が少なくないので Batis 2/40も良い選択肢だと思います.

  • どのレンズも発色の良さは変わらない.
  • 防塵防滴仕様という点では Batis が一番配慮されているはず.
  • 機種がa7iiかつ風景撮影メインなら Sonnar T* でも十分オススメできる.
  • ただし Sonnar T* は風景撮影だと画角の5mm差が気になるかもしれない.
  • 動く被写体の場合 Batis はオートフォーカスがやや遅れる.
  • Batis はプロフェッショナルなイメージがありますね!

ヨドバシカメラ横浜店の販売員さんは特定の製品をプッシュするというよりもバランス良くアドバイスしてくださる方でした.特に,防塵防滴に配慮した程度だというソニーツァイスより純正ツァイスのほうが防塵性能が高いというのは貴重な情報です.

ビックカメラ新宿西口店の販売員さんオススメ

最後は新宿ハルク内にあるビックカメラ新宿西口店の販売員さんです.

ヨドバシ横浜販売員さん

登山に持っていくならオートフォーカス速度も気にならないと思いますし,Batis 2/40 良いと思いますよ.

  • Batis はオートフォーカス速度がやや遅い.
  • Planar T* と Batis の解像感は同等レベル,好みの差と考えて問題ない.
  • なので,あとはどこまで開放値を求めるかどうかで選んでよいと思う.
  • Sonnar T* もパッと見で解像感に欠けるということはないはず.
  • ZEISS はロマンがありますよね!

ここまでヨドバシの販売員さんは両名 Planar T* 推しでしたがビックカメラ新宿西口店の販売員さんは Batis 2/40 推し.「風景撮影に求められる解像感に大きな差がないなら,軽くて少し安いほうがいいじゃない」ということですね.一理あります.

各レンズの特徴をまとめると

ということで,実際に触って試写してみてソニー販売員さんにアドバイスを聞いてみた結果です.まとめるとこのような感じでしょうか.

SONY Planar T* FE F1.4 ZA

◆ とりあえず一番いいのを頼む.
◆ ポートレートなどボケが必要な撮影もしてみたい.
◆ いいレンズならミラーレス用だろうが重いのが正義だ.
開放F値1.4かつプラナーレンズということを考えると,今のレンズから最も違和感なく移行できるレンズです.ポートレートなどに興味を持った際にも活躍してくれるレンズですから,将来性という点でも間違いないと思います.
しかしやはり700グラム超という重量が難点.今のレンズ(+アダプター)と150グラム差しかないはずにも関わらず,それ以上にズシリと感じられます.

SONY Sonnar T* FE F1.8 ZA

◆ 軽さ=正義.重いレンズより水を持ちたい.
◆ レンズが大きいとパッキングが面倒くさくて嫌だ.
◆ 風景撮影に開放F値1.4という軟弱なものは必要ない😤
なんといってもこの小ささは魅力的! そして Planar T* と比べると550グラムも軽量ですから,単焦点レンズなら余裕で一本追加できちゃいます.
ただ,やはり画質という点では Planar T* と Batis には一歩譲るようです.あとこれは個人的な話なのですが LAOWA 60mm F2.8 Ultra-Macro というマクロレンズを持っているので,55mmという本レンズの焦点距離は微妙にキャラが被ってしまうんですよね.

ZEISS Batis 2/40 CF

◆ 山に行くなら防塵防滴性能は譲れない.
◆ 風景だけじゃなくて山飯や植物も撮りたいなあ.
◆ ZEISS! ZEISS!! ZEISS!!! 
40mmという絶妙とも微妙ともいえる焦点距離が特徴.ツァイス社はこのレンズが Versatile(多用途・多目的)であると仰せですが,丁度いい軽量さ,焦点距離,最短撮影距離,しかも防塵防滴と,まさに Versatile Lens の名に恥じない仕様だと思います.
逆にいえば全てにおいて中途半端とも言えるわけですが,登山では持込みできる機材が限られるので,こういうレンズは重宝しそうに思います.山飯や植物も撮りたいからといって,毎回わざわざマクロレンズを持っていくわけにはいきませんからね.
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次