こんにちは。steamc1awです。
普段使いのためにアークテリクスのボディバッグを購入しました。できれば嫁さんと色違いでお揃いにしたかったのですが希望カラーの在庫がなかったため、偽物を掴まされる覚悟でメルカリ購入してみることに。アークテリクスは偽物が多いことで悪名高いブランドですので、購入を検討している方の参考になればと思い比較画像を掲載します。
購入したのはヒリアド(Heliad)6というボディバッグ。アークテリクスの小型バッグはマンティス(Mantis)1または2という小型のウエストバッグが人気で、我々夫婦も所有しているのですが、マンティスはオシャレな一方、小ぶりでスマホ+アルファくらいしか入らないのが難点。特にマンティス1などは大ぶりの長財布で容量オーバーになってしまうので利用シーンが限られてしまいます。もう少し容量に余裕のあるモデルが欲しいなあということでヒリアド6を購入しました。
旅は軽装で。必要なものだけを詰め込んで。軽くてコンパクトに収納可能、機能的で無駄を省いたデザインが特徴のヒリアド。お弁当、軽量ウィンドシェル、本やタブレットを詰め込んで。または機内に持ち込みたいものを収納して、席の足元に置いておくのに必要十分なサイズです。使い方は自由自在。スリングバッグとして、またはウエストパックとしても使えます。長方形デザインでスペース効率は抜群。パッキングしやすく、すっきりとしたモダンなシルエットが魅力です。
アークテリクス公式サイトより
自分用に購入したのはSmoke Bluffというベージュ系のカラーで、2023年秋冬シーズンのもの。同シーズンは他にBlack(黒)とBoxcar(濃緑)というラインナップだったと記憶しています。嫁さんはピンク好きなので2023年春夏シーズンのSynthというショッキングピンクのカラーをご所望でした。
自分用のSmoke Bluffカラーはアークテリクス公式のオンラインショップで購入したので、間違いなく正規品です。一方でSynthカラーはすでにオンライン上に在庫が見当たらなかったため、偽物の可能性があることを嫁さんに説明のうえ、メルカリで出品されていたものを購入。
ヒリアド6の定価は両シーズンとも6,600円なのですが、このSynthカラーは送料込み6,300円で出品されており結構あやしい代物。衝動買いしてしまったものの、届いてみたら想像していたイメージと違う…といった理由で新品を定価未満売りしている出品者さんはメルカリでも見かけますが、今回利用した出品者さんはヒリアド6の各種カラーも含めて同一商品を幾つも出品しており、利益目的でやっていると思うので、利幅がとれない出品をしているとは思えず。
ヒリアド6はマンティスなどと比べると人気がなく、旧モデルの不人気カラーになると値引き販売されていたりするので価格だけで偽物判定することはできないのですが、メルカリの販売手数料と送料を差っ引くと出品者の手残りは5000円ちょっとだと思われますので、そこそこの値引き率(30%~が目安ですかね)でゲットしているのでなければ手間賃にもならなさそうです。
正規店購入とメルカリ購入のヒリアド6を比較する
さて、それでは購入したヒリアド6のSmoke BluffとSynthを見比べていきましょう。
まず写真だと難しい素材の質感。ヒリアドはサラっとしたナイロン素材が使われていますが、質感がザラザラして安っぽいだとか生地が薄っぺらいだとか、見て触ってわかる範囲での違いは感じられません。アークテリクスブランドの象徴である始祖鳥マークのステッチも、細かいディテールまで含めて違いは見当たりませんね。
このヒリアド6はジッパーに沿って本体同色のステッチが入れられていますが、どちらもピシッと一直線にステッチが綺麗に入っています。裁縫が甘かったりステッチがまっすぐになっていなかったりといった、わかりやすい違いはありません。ジッパー本体もYKK製で差異なし。
大きな差異として、サイドリリースバックルがSmoke Bluffカラーは向かって右側に、Synthカラーは向かって左側についています。ただ、これは公式の商品紹介画像をみてみると実際に両カラーでサイドリリースバックルの位置が異なるため、シーズン切り替わりのタイミングでデザイン変更があったのだと思われます。
内タグにも若干の差異がありました。Smoke Bluffカラーは1枚目がフェアトレード認証を受けた工場で製造されたことを示すタグ。Synthカラーにはフェアトレード認証のタグがついておらず、1枚目から素材情報が記載されています。アークテリクスのリリースによると、2025年までに製品の80%でフェアトレード認証を受けることを目標にしているとのこと。2023年のシーズン切り替わりのタイミングで認証を受けたという可能性もあり、これだけで真偽判定するのは難しそう。どちらの商品にもタグ裏にQCシールが貼ってありました。
テクニカルな高機能アウターウェアと装備を専門とするグローバル・デザイン・カンパニーであるアークテリクス・イクイップメントは、2021年にベトナムの3つの製造施設をフェアトレード認証TMに転換することで、フェアトレードの旅を始めます。ブランドの目標は、2025年までに自社製品の80%をフェアトレード認証することです。
アークテリクス公式ブログより(自動翻訳)
最後のメジャーな偽造品判断ポイント、EANタグはいずれの製品にも付属。EANデータベースサイトでそれぞれのEANコードを検索かけてみたところ、Smoke BluffカラーのみEANタグがヒットしましたが、よくよくみてみると、そもそもデータベースにSynthカラーのヒリアド6が登録されていない。これでは検索に引っかからないのも当然で、確定的な真偽判定には至らずでした。
唯一差異を感じたのは、バッグ表面にアクセントとしてあしらわれたステッチ。Synthカラーはステッチ幅が若干広いことに加えて、仕上げが若干ですが雑に感じられます。今回のように見比べでもしないかぎり「こんなものか」と受け流してしまいそうな違いなのですが、いざ並べてみると写真でもわかる程度には仕上がりの質に差があります。ただ、これも品質管理をどこまで厳格にやっているか次第ではあるんですよね💧
比較結果のまとめ
ということで、いかがだったでしょうか。アクセントのステッチの仕上がりが雑であること以外には、これといって偽物である可能性を示す手がかりは得ることができませんでした。そのステッチにしても商品の一部のことで、出品者さんがアウトレットセールで大幅値引きされた商品を仕入れて売っている可能性が一番高いかなというのが正直な感想です。
ヒリアドというアークテリクスのラインナップ内では人気の薄いモデルならではの現象だと思いますので、いずれマンティスウェストバッグなどの人気モデルでも同じことを試してみたいですが、もうマンティスウエストバッグは持っているし、同じく人気のバックパックはアークテリクスではなくオスプレーを愛用しているので、やるとしたら当分先のことになってしまいそうです。
もし偽物だったとした仮定した場合、正規品と並べても見分けがつかない品質ですので、偽造品というよりも横流し品という可能性が大きいでしょうか。アークテリクスの工場で横流しが行われているかはわかりませんが、検品ではじかれたB級品だったり試作品だったりを現地従業員が盗んで非正規流通させるというのは結構よくある話で、そうなると正規の工場で製造されているので本物と見分けがつきません。
いずれにせよ、我が家は偽物の可能性があると納得したうえで買っているので問題ありませんが、偽物を掴まされるのは嫌だ!という方は公式オンラインショップなり、信頼できる経路で購入したほうがよいでしょう。オンラインで「アークテリクス 偽物」で検索すると明らかに日本語になっていないタグなどが見分け方として掲載されていますが、当然偽造している側もそんなことは承知したうえで日々改善しているはずですから、素人が見分けるのは難しいんじゃないかと思います。
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