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【ヘッドホン比較】SHINY DAYS : ゆるキャン△

こんにちは.steamc1awです.

半年ほど放置した挙句,AKG K812が故障したおかげで書くことができなかったヘッドホン比較記事です.まだまだキャンプには寒い季節ですが,これから『ゆるキャン△』セカンドシーズンがクライマックスを迎えていく時期…ということで今回はファーストシーズンのOPSHINY DAYSを聴き比べてみようかと思います.

故障したAKG K812を修理にだした件についてはこちらの記事にまとめました.

目次

『SHINY DAYS』の聴きどころ

今回の題材となる『ゆるキャン△』ですが前回とりあげた『ヤマノススメ』と同様に,オッサン趣味であるキャンプを美少女にやらせてしまおうというコンセプトの作品.まあ登山なんかと違ってキャンプはファミリー層がなんだかんだ多いですけどね

なぜか冬キャンプをテーマにしているというなかなかマニアックな内容となっていますが,軽妙なギャグやノリ,わかりやすく可愛らしいキャラクターなどのおかげでキャンプに興味がなくても十分に楽しむことができます.折からのアウトドアブームにうまく乗ったこともあって,かなりの人気作品になりましたね.

ファーストシーズンを通してのオープニング曲.アップテンポかつ明るいナンバーでいわゆる「アニソンくささ」が薄いところが印象的かな.オープニングアニメーションと相まって『ゆるキャン△』の独特な世界観を形作っていると思います.

ギャグ色の強いストーリー内容からはテンポの良さを,アウトドアという題材からは明るさ・開放感を,冬という季節からは透き通った空気感を求めたいところですね.

PICK-UP HEADPHONES

比較した13機種の中でも,特にイメージどおり鳴らせているなと思ったヘッドホンをピックアップしました.

GRADO LABS GH1

アメリカ合衆国のヘッドホンメーカー,グラド・ラボが本拠地を構えるブルックリン近郊で伐採されたメープル木材をハウジングに使用したことから “Heritage Series” と銘打たれた数量限定モデルである “GRADO LABS GH1”.

ウッドハウジングならではの温かみある音色,グラド謹製ヘッドホンのお家芸であるスカッとした開放感,過剰すぎず軽快でノリのよいビート…と,この曲に求めている要素を一通り網羅してくれちゃいました.焚火を囲んでワイワイ談笑する少女たちが目に浮かぶような小気味よいサウンドです.

亜咲花さんのヴォーカルもとても伸びやかで透明感があり,低音の控えめさと相まって冬らしさをうまく演出できていると思います.

ご紹介している “GRADO LABS GH1” は限定機種で入手困難ですので,この記事でGRADO LABS社製ヘッドホンが気になったという方は同じウッドハウジングを採用した “GRADO LABS RS1” または “GRADO LABS RS2” の2機種を視聴してみることをオススメしますよ.

その他のヘッドホンのインプレッション

ピックアップしたGH1のほかにはAKG K701PHILIPS Fidelio X2がExcellent入り.

前回の『Cocoiro Rainbow』に続いてAKG K812がイマイチという評価なのは予想外でした.GH1にせよK701にせよ極端な高解像度をウリにしたヘッドホンではなく,ゆるっとした本曲では多少マイルドな音色のほうが向いているように思います.

そのほかではaudio-technica ATH-AD2000がGood評価のなかで上位に.
バランス型でどのような曲にも対応できるヘッドホンだと思いますが,この曲では元気のよさをうまく表現できていたなと.ただ,やはり破綻の少なさという点ではやはりSENNHEISER HD700のほうに軍配があがるんですよねえ.

評価が難しかったのがFidelio X2,beyerdynamic DT990 PRO,ULTRASONE PRO2900の3機種.いずれも「高音は華やか,低音はしっかり」というタイプなのですが,この中だとX2は量感多めながらも深い低音域まで出しきっていない(低音が「軽い」というやつ)のでテンポ感が損なわれておらず,DT990 PROは低音の深さはあるがキッチリした制動感があるがゆえに「いいアクセント」として低音を楽しむことができる反面,PRO2900はどこか「節操のない,品のない」低音のように聞こえてしまい好きになれませんでした.

こんな感じでカテゴリ分けしています.
EXCELLENT ➡ イメージに近いサウンド.おすすめ.
GOOD ➡ 完璧ではないが,じゅうぶん満足できるヘッドホン.
FAIR ➡ イメージからの乖離が大きいヘッドホン.不向き.

EXCELLENT😍

機種コメント
GRADO LABS
GH1
ピックアップコメント通り.冬のキャンプ場を舞台にしたほんわか日常系アニメという世界をうまく表現しています.
AKG
K701
嫌味のないスッキリした音色で,アウトドアチェアに腰掛けて迎える冬の朝空のように晴れやかなサウンド.低音域に弱いところは懸念点でしたが,この曲は深い低音まで求められないので,必要十分な量感ですね.
PHILIPS
Fidelio X2
ベース過剰ではないかとも思わせられるのですが,ノリのよさと開放感・透明感を高次元で両立できています.特に,跳ねるようなテンポはオープニングアニメーションとベストマッチ.

GOOD 😊

機種コメント
audio-technica
ATH-AD2000
とてもバランスのとれた音色.GH1やK701のように一聴して「おおっ!」と思わせられるほどのツカミはないものの,大多数の人は「いい音」だと感じると思う.相変わらず,音の篭もりのようにも感じられる高音のクセが気になるのがネック.
beyerdynamic
DT990 PRO
ドンシャリ傾向が強いヘッドホンですが,この曲では中音域の薄さが一種の開放感を醸しだしており,冬のキャンプというテーマに沿ったサウンド.低音もタイトなので予想していたほど曲のテンポを損なっておらず,上手くまとまっています.でも高音域がちょっと刺激的すぎるかな.
SENNHEISER
HD700

+ 銀ケーブル
ATH-AD2000同様のバランスタイプ.あちらのような篭もり・高音域のクセがないかわりに,少々優等生すぎるきらいがある.最大の違いは音の遠さによるベースのパンチ不足かな.ノリよく聴けるという感じではない.
GRADO LABS
SR325e
このヘッドホンは楽器・音数の多い曲を捌くのがあまり得意でなく,この曲ではその弱点が露呈.にぎやか寄りのしっちゃかめっちゃか…といった具合.サビの伸びやかさは素晴らしいのだけどもね.
SENNHEISER
HD800
過度に華やかでない高音域に素直な低音域…という音の傾向はHD700とそれほど変わらないので,聴いていてこれといった不満は感じないのですが如何せん音が遠いです.
FOCAL
ELEAR
中音域のググッとした押出しによるパンチのある賑やかなサウンドが魅力.反面,ちょっと賑やかすぎるのと若干の篭もりが感じられるため冬っぽさ,アウトドアっぽさには欠けるか.
SENNHEISER
HD25 Alum.

+ 銀ケーブル
オンイヤーヘッドホンに一体全体なにを求めてるんだと期待してませんでしたが,予想以上に楽しく聴くことができるサウンド.低音を過剰ギリギリ一歩手前のところでセーブできているのが大きい.ただし高音が華やかなのはアルミニウムハウジングと銀ケーブルによる影響が大きく,純正のHD25だとFair評価行きになると思います.

FAIR 😞

機種コメント
SENNHEISER
HD650
FOCAL ELEARと同様の評価.低-中音域の強さによる元気さは良いのですが,開放感に欠けるほか,このヘッドホンは全音域に渡って温かみが付与されるので冬っぽさもありません.
ULTRASONE
PRO2900
ちょっと低音域が目立ちすぎるかな.この曲にはPRO2900の「深くてややブーミー」な低音域の存在感は過剰なように思います.全体としてはドンシャリ気味のタイプなのでヴォーカルなど高音域には華やかさがあり,そこは良いですね.
AKG
K812
端正で透明感のある…という点では出色というべきサウンド.なのだがGH1などを聴いたあとでは端正すぎてつまらなく感じてしまう.コンクリのうえにテントを張っているような無粋さ…といえばわかるだろうか?

更新履歴と上流機材

ヘッドホンのインプレッション追加履歴および,その際の使用機材の一覧です.

日付更新内容
2021年3月10日初版アップロード.使用機材:
Raspberry Pi 3 ➡
ONKYO DAC-1000 ➡
Burson Audio Soloist SL Mk.2
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