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フィギュア紹介: 曙光

こんにちは。steamc1awです。本日はMyethos (ミートス) より発売の1/7スケールフィギュア『曙光』の写真をお届けします。

商品名曙光
作品名無し・オリジナル
発売時期2023年9月
メーカーMyethos
デザインREI
原型製作不明
彩色不明
サイズ全高 約220mm
価格24,200円 (税込)

原作のないオリジナルデザインのフィギュア製品。最近は人気イラストレーターのキャラクターを下敷きにしたフィギュアが増えてきていますが、この『曙光』は天球儀を擬人化したという珍しい設定になっているのが面白い。

大英博物館に展示されている天球儀が元ネタだということなので、大英博物館のウェブサイトで所蔵品を探してみましたが、ドンピシャで一致するものは見つからず。こういうやつですね。ちなみに大英博物館のサイトでは天球儀 (Celestial Globe) は地球儀のような球体に天体を描いたものとカテゴライズされており、フィギュアの元ネタとなったと思われるタイプの器具はアーミラリ天球儀 (Armillary Sphere) として掲載されています。

© The Trustees of the British Museum.
Shared under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International (CC BY-NC-SA 4.0) licence.

ミートスはこのフィギュアの他に、中国の国宝を擬人化したフィギュアシリーズを出しており、その流れで企画された商品なのかなという気がします。ただ、2022年に発表されたこのフィギュアを最後に同様のフィギュアは出ていないので、期待していたほどの売上げではなかったのかも。

  • 天球儀を擬人化したという珍しいデザイン
  • 国産フィギュアではあまり見られない雰囲気重視のポージング
  • メタリック塗装が醸し出す独特の雰囲気
  • 細部の表現は価格なりで、そこまで精巧な作りではない
目次

フィギュア全体像とプロポーション

それでは全体像から参りましょう。
いわゆる萌え・美少女カテゴリーのフィギュア商品は基本的にキャラクターを再現することに重点が置かれていて、ポージングに凝ったフィギュアはあまり多くない (国外のガレージキット系では結構ありますが、版権まわりが怪しい、高価、1/6や1/4など大型スケールが多いなど、手が出しづらい) のですが、このフィギュアは天球儀が本体なだけあって、ジオラマ風にまとめられているのが新鮮です。

天球儀の上に少女が座り、星空を眺めているという幻想的な光景。メタリック塗装があちこち入っているのですが、ギラギラ感はなく、ブロンズ色にあわせた落ち着いた色味となっています。散りばめられている星の装飾も天球儀にあわせた色味になっていますね。

ディテール : 顔まわり

顔まわりでは大きく見開いた、パステルカラーの瞳が特徴的。少女らしく瞳が大きくデフォルメさていますが、キャラクターの幼さや好奇心が感じられて、良いデザイン。

本人からみてやや斜め右上から見下ろすアングルが一番自然な表情になるよう作られているように思います。下から見上げたり、本人からみて左側 (星を持っている手のほう) からのアングルだと、瞳がちょっと不自然になる場面がありました。

髪の毛はふわっとカールした、幼さを感じる髪型。ツインテールの半分は、公式サイトで「宇宙空間の無重力で浮かび上がるかのような」と紹介されているとおり、ふわっと浮き上がる造形となっています。このツインテール、マントに固定されているのですが、固定部分がいかにも「接着剤塗りました」という仕上げなのは少々残念。

画像だと少し分かりづらいかもしれませんが、パープルのメタリックカラーが吹かれています。見るアングルや照明次第で様々な表情をみせてくれるのはグッド。

頭部にはベレー帽を着用。青と赤で縁取りされていますが、これはイギリス国旗をイメージしているのかな?その他にもツインテールを鈴のついたリボンでまとめていたり、聴音機のような器具を首にかけていたり、アクセサリー類は豊富。リボンもメタリックな塗装になっており統一感があります。

ディテール : 衣装と胴まわり

天体観測というイメージでしょうか、寝間着風の衣装を着用し、防寒着として黒い外套を羽織っています。腕部分のパーティングラインがちょっと気になりますが、ゆったりした袖口まわりのシワの表現などはしっかりしています。服装にもあちこち星のモチーフが散りばめられていますね。

胸元にはドーナツ状のメダルのようなアクセサリを着用。メダルを首から下げているリボンはベレー帽と同じ、青と赤で塗り分けられています。

ブラウスの立襟や首元のフリル、毛皮と思われる外套内側の表現など、細部の造形は大味にも感じられますね。とはいえ気になるほどかというとそうでもありません。ジオラマ的なフィギュア全体の雰囲気を重視しているデザインですし、このフィギュアをみてパッと目がいくのは印象的な瞳か、存在感のある台座ですから、服装の細かいディテールは割り切って制作しているのだと思います。24,000円という値段を考えると妥当な判断じゃないでしょうか。

ただ、例えば外套の裏地の毛皮の質感は値段相応ですが、外套の裾には裏側にも星の装飾が施されていますから、決して手を抜いているというわけではありません。

ディテール : 脚まわりと台座

天球儀をモチーフにしているだけあって、非常に存在感のある台座が付属。天球儀は天の赤道、黄道、回帰線など様々な線をリングで表現するという器具ですが、これらリングが独立して回転するというギミックつきでデザインに取り入れられています。

なお、天球儀に座っており、かつ台座まで覆う大きな外套をまとっているというポージングの関係上、足まわりは撮影できるパーツがほぼありません。

台座底部はコンパスについている方位目盛のような円盤。これを青いフェルト生地の上にポン置きするというちょっと変わったデザインになっています。しっかり中心をとるのが難しいのと、折れ曲がるとシワになってしまうので、個人的にはちゃんと台座とフェルト生地が固定されているデザインにしてほしかった。これはまあ値段を考えると仕方ないかもしれません。

あと、これは台座にフェルト生地を使っているフィギュア共通ですが、どうしてもホコリを集めてしまううえに、そのホコリが落としづらいのがデメリットですね。

まとめと感想

ということで、Myethosより『曙光』のご紹介でした。
デザイン重視のフィギュアのため見栄えするアングルが決め打ちされており、ちょっと写真の枚数が少なくなってしまいましたが、ジオラマ的なフィギュアという時点で価値があると思います。どうしても、版権があるキャラクターって「まずは立ち絵から」みたいなところがあるので、オリジナルキャラクターならではの強さですね。

付属パーツの多いジオラマ的なフィギュアの中では2万円台中盤と比較的低価格 (こういうタイプは3万円オーバーが多いです) で、細部は値段相応なところはあります。記事でも触れた衣装まわり、襟元や外套の毛皮部分など。ただ、塗装の陰影がしっかりつけられているので、遠目からみるとほとんど気になりません。値段とクオリティのバランスをうまくとっている点は、撮影していても感心しました。

中古商品はショップでもオークションサイトでも値段が一定せず、同じ未開封品でも2万円を切るくらいから3万円前後まで結構バラつきがあります。価格込みで魅力的なフィギュアだと思うので、3万円はちょっとどうかなあという気がしますが、2万円は結構おトクじゃないでしょうか。

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