
マジックモールドより発売の1/7スケールフィギュア『ARMS NOTE バイオニック・ジョシコウセイ』の写真をお届けします。
商品名 | バイオニック・ジョシコウセイ |
作品名 | ARMS NOTE |
発売時期 | 2018年12月 |
メーカー | MAGIC MOULD |
デザイン | 深井涼介 |
原型製作 | エルドラモデル・潤 |
彩色 | 星名詠美 |
サイズ | 全高 約240 mm |
価格 | 17,900円 (税込) |
「カワイイ」「美しい」「カッコイイ」!武装✕美少女フィギュアシリーズ第1弾。イラストレーター深井涼介が展開する「ARMS NOTE」より、「バイオニック・ジョシコウセイ」が1/7スケールで登場です。緻密な考証とデザインワークで描かれた武器と装備、スレンダーな少女のフォルムを美しく立体化。気鋭のイラストレーターによるオリジナル作品を細部まで立体再現致しました。制服スカートは着脱式。バイオニックブーツのブレードは開閉状態を選択可能ですので、ディスプレイのバリエーションもお楽しみ頂けます。
原作は、イラストレーターの深井涼介氏が手掛ける『ARMS NOTE』シリーズ。アニメやゲーム作品ではなく、pixiv等で掲載されている「女子高生×武器×メカ」というコンセプトのイラストです。本商品は2018年に発売されたシリーズ第一弾で、マジックモールドによるスケールフィギュア。この他に、マックスファクトリーの「figma」シリーズからも可動フィギュアとして同時期に商品が発売されています。

商品レビューのためpixivより転載
あまり大きく話題になっているイメージはないのですが、2025年時点で様々なメーカーから7作品くらいスケールフィギュアで商品が出ているんですよね。さらには「figma」からも複数体フィギュア化されていますから、原作がイラストだけというフィギュアシリーズとしては、なかなか健闘しているといえます。
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フィギュア全体像とプロポーション
それでは全体像から参りましょう。
デザイン元となっているイラストレーション通り、背中を向けたアングルが正面になるよう撮影しています。イラストと比べると、やや顔が横向きになっているかな🤔 イラストではスマホに顔を当てつつも、完全にこちらを振り返っているように見える一方で、フィギュアでは通話中という感じでこちらを向いていません。それ以外は元絵に忠実な立体化。
全体的に、肌色は白味が強いですね。腕の関節部分など、ピンクのハイライトが入っている箇所も少数ありますが、特に面積の大きい太ももまわりにハイライトが入っていないので、どこかのっぺりした印象。女子高生なので、もうちょっと血色よくハイライトなど入れてあげても良かったのではないかと思います。
ディテール : 顔まわり
顔まわりに関しては、目と鼻の位置バランスがちょっと崩れている気がするかな。もうちょっと鼻の位置は高いほうが、特に顔を正面から見たときは自然になるんじゃないでしょうか。フィギュア本体を正面に向けると、ほぼ横顔しかみえないようなデザインになっているため、横顔のアングルで自然になるよう作ってあるのだと思います。





目元は元イラストどおり。赤の瞳に青みのかかった緑のハイライトが入っています。横顔のアングルだと気付きませんが、光沢感ある塗装になっていますね。めちゃくちゃ反射するので撮影に苦労させられました。目立つ反射は消していますが、色々なアングルから撮影しつつ完全に防ぐのは無理ゲーでした。



髪の毛はシンプルな無造作ヘアですが、毛先の造形はやや大雑把。二次元のイラストだと何の違和感もありませんが、毛先の動きに方向性がないため、立体物であるフィギュアではかなりの不自然さがあります。風に吹かれているとか、振り向いたことで髪がなびいているとか、何かしらアレンジを加えて立体化したほうが良かったのでは。




アクセサリーとして、ピンクの髪留めを装着しているほか、手にはスマホ。元絵ではスマホ画面上に通話アプリが表示されているような描写がありますが、さすがにそこまでは再現できておらず、黒色に塗られているだけです。




ディテール : 衣装と胴まわり
シャツにカーディガンという典型的な女子高生スタイル。腰まわりはややルーズに着こなしている一方で、バストまわりは結構ピタッとしています。何やら突起状の物体がみえますが、普通に考えるとブラの上にシャツ、さらにカーディガンを着ているわけで、これはどうなんだ? 水着フィギュアじゃないんだから、変なところでファンサービスしてもらわなくていいんですけどね😓





袖まくりしている腕部分のシワ表現が、細かく立体的に造形されているのは良いですね。塗装は、ボタンまわりなどキチンと塗り分けされていますが、そもそも色数の多いデザインではないのでコメントするほどの特徴はありません。






首元はネクタイではなく細いリボンを蝶結びに。これは本フィギュアオリジナルの設定というわけではなく、他のアングルから描かれた「バイオニック・ジョシコウセイ」のイラストが複数あるので、そちらの設定に従ったものです。


背中にはダッフルバッグのようなカバンをリュックのように背負っています。手に持っている銃のサイズに比べるとかなり小さいですが、あくまで学業用でしょうか。角など使い古されたような塗装が施されています。カラビナを通して手榴弾が2つ付属。元イラストの注釈によるとこれはスタン・グレネードとのこと。





ディテール : 脚まわりと台座
下半身は、まず制服として定番のプリーツスカート。丈はかなり短め。しっかりした生地という設定なのかな、折り目が結構パリッと入っているような造形。塗装の精巧さを感じる要素はありませんが、折り目の凹凸に沿った陰影表現は施されており、まずまずの仕上げです。
膝にはプロテクターを装着。真ん中が薄く塗られているので、伸縮素材のようなイメージでしょうか。脚はすらっとした造形になっており、プロテクターの食い込み表現などはあまり激しくありません。全体像の項目でも触れましたが、あまり生気を感じない肌色なのは残念ですね。








足はハイソックスの上からゴツい戦闘ブーツ「バイオニック・ブーツ」を履いています。踵部分は「アクティブ・ガス・スプリング」機構だそうで、要するにジャンプ、着地サポートのメカニズムですかね。メカメカしくて面白いデザインではありますが、メカっぽいディテール、精巧さに欠けるのが残念。元イラストと見比べると、細かいパーツが一部省略されてしまっているのがわかります。







バイオニック・ブーツの側面には「チャージブレード」が付属。公式の商品PR文にあるとおり、パーツ交換によりブレード部分の開閉を切り替えることができます。今回の撮影では片側ずつ開閉パーツを装着しました。なお、このブレード部分のパーツ、突起部分を丸めていないので刺さると普通に痛いです。注意。




スカートがまくれたデザインになっているため、アングルによっては下着が丸見えになります。水平にカメラを構えると、フィギュアが意図しているであろう正面のアングルからでも結構ギリギリ。スカート丈も短めのため、ローアングルだとほぼ全ての方向から下着がみえる状態に。見えること前提なのでしょうか、緑色の下着になっています。
注意:クリックすると下着画像が表示されます



ディテール : 付属品
手にはライフル。正式名称「Dumas Weapon Industries Short Electro Magnetic Assist Rifle = DWI SEMAR G2」。電磁気アシストということは、要するにレールガンということかな。電力をどこから取ってくるかはよくわかりませんが、高密度エネルギーパックでも装填できるんでしょうか。銃口にはサイレンサーのようなアタッチメントがついていますが、これは冷却機構という設定です。
バイオニック・ブーツのようにパーツ省略されている箇所はありませんが、各パーツの凹凸が控えめなため、元イラストに比べるとのっぺりした印象。いまいちメカメカしさが不足していると言わざるをえません。






まとめと感想
ということで『ARMS NOTE バイオニック・ジョシコウセイ』のご紹介でした。
美少女×ミリタリーというのは個人的に好きなテイストなので、結構前から気になっていたシリーズ。中古品を手頃な値段で入手できたので楽しみにしていましたが、期待していたほどの仕上がりではないなあ、というのが正直なところ。
ブーツや銃器のディテール不足は遠目からであれば目立ちませんが、髪の毛の不自然な動きや大雑把な造形・塗装はかなり機になります。髪の毛に関しては、あくまでアングル固定して鑑賞するものだと割り切れる方には悪くないかもしれませんが、せっかく立体化しているのに特定アングルからしか楽しめないというのは、個人的にあまり好きではないですね😦



流通相場ですが、大手ホビーショップで一般中古品が15,000円程度という相場感で、思ったほど値下がりしていません。
ARMS NOTEシリーズあるいはイラストレーターさんが好きで購入するならアリかな。あとは学校制服×ミリタリーが趣味だという人も、本商品を含めて選択肢が限られてくるので、候補としては悪くないと思います。シンプルに美少女×ミリタリーが好きだという方であれば『ドールズフロントライン』シリーズあたりから、出来のいいフィギュアを選んで買ったほうが満足度は高いんじゃないかと。
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