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フィギュア紹介: 『ドールズフロントライン』 ST AR-15

こんにちは。steamc1awです。本日はファット・カンパニーより発売の1/7スケールフィギュア『ドールズフロントライン ST AR-15』の写真をお届けします。

商品名ST AR-15
作品名ドールズフロントライン
発売時期2023年8月
メーカーファット・カンパニー
デザインLIN+
原型製作阿部昂大
彩色星名詠美
サイズ全高 約270mm
価格23,800円 (税別)

このフィギュアは背後から撮影した場合、ほぼ全てのアングルで下着が見えてしまうデザインになっています。普段のフィギュア紹介記事では下着画像はタップ・クリックしないと表示されないようにしていますが、この記事では特に断りなく下着画像が掲載されているので、ご注意ください。

原作は以前も紹介した中華スマホゲーム『ドールズフロントライン』(通称ドルフロ) ですね。今回ご紹介する『ST AR-15』はAR-15というアサルトライフルを下敷きにしています。この小銃、かなりマニアックな存在で説明が長くなるのですが、AR-15はもともと、アーマライトという会社がアメリカ陸軍の主力ライフルであった「M14」の後継機種として設計したライフルです。後にM16アサルトライフルとしてアメリカ陸軍などに採用されました。

AR15はそのM16の民生版で、アーマライト社から銃器大手のコルト社に特許を移して製造販売されていましたが、現在では多くのメーカーから類似品が販売されており、そのうちの一社が今回ご紹介するST AR-15を製造するカスタムメーカー「Spike’s Tactical」(ST) 社になります。

公式サイトを見ればわかりますが、ST社はカスタムメーカーということで様々なカスタマイズを施した銃器を販売しており、このST AR-15はその中でもST社の10周年記念モデルである「Spikes Tactical 10 Year Anniversary Rifle」がモチーフ。他にもコルト社やナイツアーマメント社など大手のAR-15メーカーがいる中で、なぜこんなどマイナーなモデルを選んだのかはまったく見当がつきません。

キャラクターの元ネタについてはともかく、このファット・カンパニーによるST AR-15の特徴は何といっても、オリジナルデザインでの立体化という点でしょう。ドルフロキャラクターのフィギュア商品は数多くあれど、その大多数が立ち絵や着せ替え衣装そのままの立体化で、フィギュアオリジナルのポージングは非常に珍しいです。

  • フィギュアオリジナルの躍動感あるポージング
  • 決して高価格帯商品ではないが、成形・塗装ともに丁寧な仕上げ
  • 特に髪の毛の束感や服のシワなどの立体感
  • 生気がなく、のっぺりした表情は個人的にはイマイチ
目次

フィギュア全体像とプロポーション

それでは全体像から参りましょう。
うーん、期待どおりに素晴らしいデザインですね。本人のポージングだけでなく、髪の毛やストール、ジャケットの動き、足元でなびく旗など、静止物ではありますが躍動感のある要素があちこちに散りばめられており、まるで戦場での1シーンを切り取ったかのような緊迫感があります。

フィギュア発売時に話題になりましたが、後ろからはパンツ丸見えなデザインでもあります。多少ならハイアングルにして下着が見えないよう配慮する (特に事情がなければ水平アングルで撮影してます) のですが、こいつは丸見えすぎてどうしようもありません。フィギュアは健全なデザインが好みなので、スパッツでも履かせてくれてたほうが私は嬉しかったですけどね😅

ディテール : 顔まわり

このフィギュアで最も気になるポイントが、この顔まわり。今になって見返してみると、彩色見本の時点でも若干その気配があるのですが、瞳が無機質な描かれ方になっており、なんというか生気が感じられません。公式サイト掲載の彩色見本と比べると黒目部分、ブルーとレッドの彩度が下がっていることが大きい気がします。

ドルフロのキャラクターは「戦術人形」なので無機質な存在だといえばそのとおりだし、元々の「AR-15」のキャラクターデザインは薄めのアイカラーで、どことなく幸薄い雰囲気をまとってはいるのですが、全体的にのっぺりした表情なのは個人的に大きなマイナスです。

髪の毛は風になびくイメージで立体化。躍動感がありますね。特に前髪は細かいところまで彫りが入れられており、情報量の多さが魅力。前髪にはブルーのハイライトカラーが入っていますが、くすんだスモーキーな色味も良いです。

ディテール : 衣装と胴まわり

携えている大型のライフルに隠れてしまう部分が多いですが、胴体周りも非常に情報量が多い。かなり短めのワンピースを着用。チュニックをパンツやスカートなしにそのまま着ているような感じですよね。そのうえに黒のジャケットを羽織っています。

そのジャケットは縁に赤のハイライトが入っているほか、裏側がライトブルーで塗装されており、意外とカラフルです。ワンピースも体の動きにあわせたシワがしっかりと造形されており、立体感があります。ジャケットの下にはマガジンポーチを着用していますが、ジャケットで殆ど隠れてしまう背中側まできちんと再現されているのには感心しました。

首元はチンガードのような金属色の防具にストール、ネクタイと、結構ごちゃごちゃ装着しており細かな情報量が多いのですが、成形も塗装も破綻なくしっかり仕上げられています。このチンガード、元絵ではもっと大型でガスマスクのようにも見えるけど、なんだろう。

冒頭で書いたように、このフィギュアで一番話題になったのがモロ見えな下着。めちゃくちゃ丈の短いワンピースと前傾姿勢とが相まって、もはや「ローアングルからだと簡単にみえる」とかではなく「よほど工夫しないと隠せない」レベルで下着が丸見えです😅

下着そのものは白のシンプルなデザイン。モロ見えなデザインだけあって、パンツのシワなんかはかなり精巧に造形されていますね。正面からは結構なローアングルじゃないと見えませんが、こちら側には赤のリボンがあしらわれており、変なところで手が込んでいます。

パッと見では紐パンに見えますが、これは左脚につけているコンバットナイフを吊るしているだけ。元絵では通常版、重傷版いずれもナイフをパンツから吊るしているような表現は見つからなかったのですが、フィギュアのオリジナル設定でしょうか。デザインのアクセントとしては結構好きなんですが、こんなところに吊るしていたらいざ抜剣したときに扱い難すぎるんじゃないでしょうか💧

ディテール : 脚まわりと台座

脚部は戦場を駆けるようなポージングにて立体化。すらっとしたプロポーションです。左脚には太ももまで、右足には膝下までのタイツを着用。塗装に濃淡がつけられていたり、足首まわりに重点的にシワ表現が施してあったりと、立体感を意識した仕上げ。靴紐などの細部までバッチリです。

左腿には下着の項目でも触れたコンバットナイフを装着しているほか、左膝にはプロテクターを装備。ナイフはもうちょっと使い古されたような雰囲気の塗装にして欲しかった気もしますが、全体的には無骨な感じがグッド。足元も変に高いヒールの靴を履かせるのではなく、短めの半長靴なのも戦闘服という雰囲気が出ていて良いですね。ソールはパーソナルカラーである青で塗装。

台座に固定する旗がアクセサリーとして付属。ゲーム内に登場する民間軍事会社である「グリフィン&クルーガー」のロゴと社名があしらわれていますが、クルーガーって一般的にはKRYUGERではなくKRUGERあるいはKRUEGERって綴りになるんじゃないですかね🤔

公式設定でこういう綴りみたいなのでフィギュア制作側でどうこうできる話ではないと思いますが、なんだか気になってしまいます💧 クルーガーがドイツ系の名字であるのに対して、名前の由来となっている創設者がベレゾビッチ・クルーガーとスラヴ系の名前なので、キリル文字に転写するにあたってKRYUGERになるのか?

戦場の瓦礫をイメージした台座が付属。質感はそれなりですが、積み重なった瓦礫が丁寧に表現されており、オリジナルのポージングと相まって、臨場感を高めてくれます。

ディテール : アクセサリー、付属品

ST AR-15ライフルが付属。特徴的な銃身のほか、トリガーやセレクターなどの細部までしっかり再現。銃器をモチーフとした作品であるドルフロは、銃器の立体化に関しては丁寧なフィギュア商品が多いですが、このST AR-15もその例に漏れず、ずっしりとした重厚感があります。

レシーバー部分の右側にはST社の創立10周年を記念する「X」の文字をそのままデザインとして拝借。反対側、レシーバー左側のST社ロゴはさすがに差し替えられていますね。ST AR-15の所属部隊章かなにかだろうと思うのですが、よくわかりません。

まとめと感想

ということで、ファット・カンパニーより『ドールズフロントライン ST AR-15』のご紹介でした。
立ち絵ではなく、戦場を駆けるような躍動感あるオリジナルのポージングでの立体化というのがやはり嬉しいですね。版権所有側、フィギュア制作側、それぞれに色々な事情はあるのでしょうが、こういうフィギュア商品がもっと増えて欲しいと純粋に思わされる出来栄えです。

ただ、個人的には生気のない顔がどうしても好きになれなかったのが、本当に残念😭 彩色見本に似せた写真が撮れないかあれこれと工夫してみたものの、どうしても再現できません。アイプリや唇のラインなど細かいところで変更があったのか、純粋に撮影スキルが足りないのか😮‍💨

とはいえ、一般ユーザーからも評価はイマイチだったのか、発売直後から値下がりがはじまり、一時期は新品がAmazon.comで10,000円前後まで下がっていたことも。最近は在庫が捌けてきたようで15,000円前後まで持ち直していますが、それでも厳しめの値崩れです。

その点さえ気にならなければ、このポージング、この台座、そして安定した仕上げですから定価25,000円でも納得感があるクオリティです。フィギュアレビューサイトの画像などをじっくり確認して、フィギュアの表情に納得できるのであれば15,000円というのは「買い」でしょう。私も、彩色見本に似せてリペイントされた個体があれば定価の25,000円ならば喜んで払うんじゃないかな。

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