
アルターより発売の1/7スケールフィギュア『アズールレーン フォーミダブル』の写真をお届けします。
- ボリューム感のあるポージングと衣装デザインで立体化
- ドレスの皺など複雑な造形がしっかり作りこまれている
- プラスチッキーな光沢感のある塗装
- 毛束の造形など、細部には仕上がりが雑な個所がみられる
- 税込み35,000円という高めの希望小売価格を考えると塗装が甘め
商品のサマリ
| 商品名 | フォーミダブル |
| 作品名 | アズールレーン |
| 発売時期 | 2022年12月 |
| メーカー | ALTER |
| デザイン | KIn |
| 原型製作 | 飛田崇文、飛田崇文+みうらおさみ |
| 彩色 | 星名詠美、DUTCH |
| サイズ | 全高 約240 mm |
| 価格 | 31,800円 (税抜) |
『アズールレーン』より、王政国家ロイヤルに所属するイラストリアス級空母の三番艦“フォーミダブル”が登場です。
すました様子で、挨拶をするような仕草で立体化。ゴシック調のドレスは、フリルや羽をあしらった装飾がボリューミーに作り込まれており、密度感のある出来栄えです。特徴的なロングヘアーは、スカートや艤装にかかって流れるラインが美しく、グラデーションによる繊細な色の変化が色彩に深みを出しています。
ふんわりとカールした前髪は毛束が細やかに造型され、唇のグロス、クリアパーツの耳飾りもあって華やかです。スカートは持ち上げられる動きに合わせた丁寧なシワ造型と、つまむ指先の表情が巧みに表現されています。豊満なバストは柔らかな曲線を描き、シャドー表現もあいまって素肌に瑞々しさを感じる仕上がりです。要所に設けられた、透け感のある彩色もポイントになっています。
翼のように広がる艤装はシャドーの濃淡で、本体にマッチした淡さのある風合いです。メタリックカラーで彩色された、船体や砲塔の質感にもご注目下さい。
また、パーツの差し替えにより、ウインクをした表情を再現可能です。にっこり微笑んだ表情がキュートで、お茶目なロイヤルレディの一面をお楽しみ頂けます。
アルターブログ商品紹介ページより引用
キャラクターと原作について
原作はスマホ向け横スクロールアクションゲーム『アズールレーン』。第二次世界大戦期前後の艦船を擬人化するという『艦隊これくしょん -艦これ-』にインスパイアされた作品の1つ。艦船擬人化という世界観をキープしつつ、ゲームジャンルをアクション方向に寄せたというゲームですね。2022年時点で日本国内登録ユーザー数900万人というヒット作で、数え切れないほどのフィギュア商品が出ています。
今回ご紹介する『フォーミダブル』は1940年就役のイギリス海軍の航空母艦で、イラストリアス級の3番艦。同時代の他空母と比べて装甲が強化されており、装甲空母という独自のカテゴリに分類されることも。主な活躍は地中海戦線で、イタリア海軍と交戦。また、北海におけるドイツ海軍に対する作戦に参加しているほか、終戦間際にはイギリス太平洋艦隊に配属され沖縄戦にも参加しています。
【艦船紹介】
— アズールレーン公式 (@azurlane_staff) September 6, 2019
空母・フォーミダブル
ロイヤル所属、イラストリアス級の三番艦。
姉のイラストリアスたちと同じく、優雅(?)で可憐なるロイヤルレディ。
――のように振る舞っているが、時々ちょっと素が出てくるのはご愛嬌。
次回メンテナンス後、期間限定建造にて登場予定!#アズールレーン pic.twitter.com/OUemwuuazc
人気のあるキャラクターで、通常バージョンともいえる本商品の他に、水着バージョン (あみあみ)、ドレスバージョン (Myethos)、ランジェリーバージョン (クレーネル)、チャイナドレスバージョン (APEX)と、複数メーカーからフィギュア化されています。
フィギュア全体像とプロポーション
それではフィギュア全体像から参りましょう。
元絵どおり、斜めアングルが正面になるよう撮影。ゲーム内の立ち絵そのまま、シンプルなポージングではありますが、ボリューム感のあるフィギュアです。バストのボリューム感も、元絵どおり素晴らしい再現度。それ以外にも、つまみ上げたドレスの造形や、細かく流れる髪の毛まで、キッチリ表現されています。
クラシカルなデザインのドレスを着用しており肌の露出は少なめ。脚部も白ストッキングを着用しているので、肌が出ているのは顔、いわゆるデコルテ部分、あと手先くらい。肌色は血色のよい色味です。
『アズールレーン』や、その下敷きとなった『艦これ』を原作とするフィギュアでは、キャラクター本体のみの「軽装版」と艤装パーツの付属する「重装版」と同じ商品で2バージョン発売されるケースがよくみられますが、この『フォーミダブル』は艤装パーツの付属する通常版のみの発売。戦艦や巡洋艦キャラクターとは異なり、艤装パーツは小ぶりとなっています。
ディテール : 顔まわり
お顔ですが「可憐なるロイヤルレディ」という公式設定を反映した、どこか見下してくるようなツンとした表情が特徴。このキャラクターを担当した絵師さんは鼻や口をはっきり描かない傾向があるようですが、への字の口元がハッキリと造形されています。なかなかうまく立体化されているのではないでしょうか。
ただ、元絵と同じように本人からみて斜め左からのアングルに最適化された造形ではあります。真正面や反対側の角度からだと、なかなか自然な表情にならないのが惜しいですね。この記事でも斜め左からのアングルの写真が多めです。





瞳はラベンダー色のような薄い紫。クリア仕上げで透明感のある塗装です。オレンジ色のハイライト入りで、細かいところまでキレイに描かれていますね。眉毛やアイシャドウは薄めのグレーで、ツンとしている割にどこか柔らかさのある表情。ただし、彩色見本にあったチークが省略されており、色っぽさはなくなってしまいました。



ヘアスタイルは床まで届く長さのツインテール。水のように流れ落ちる複雑な毛束の流れが表現されており精巧な造りです。特に、ドレスや艤装パーツの飛行甲板にかかった髪の毛の流れは見事。
ただ、パーツの接合部分や、毛束の分岐個所をはじめとして、細かいところでは雑な仕上げが散見されますね。ものすごく複雑な造形なので仕方ないところはあるんでしょうが、希望小売価格が3万円超という高価格帯商品なので、もうちょっと頑張って欲しかった。









髪の毛はよくみられるクリアパーツ仕上げではありませんが、シャドウがしっかり吹かれており立体感のある仕上がり。一方で、ところどころツヤ感が残っているのが気になります。これは意図してこういう塗装にしているのかな。プラスチッキーなチープ感が出ているので、全体をマット塗装したほうが良かったのではないでしょうか。






ツインテールの根本にはリボンの髪飾りを着用しています。フリルハンカチのような際が波打った複雑なデザインですが、安定したプリント品質。ただ、遠目からではあまりわかりませんが、細かくみると塗装のにじみがちらほら見られますね。
その他、アクセサリーとして両耳に耳飾りをつけています。キラキラ光るメタリック感のある塗装になっており、これはなかなかの質感です。



なぜか、交換用フェイスパーツが付属。ウインクした表情でイメージチェンジ…と言いたいところですが、デフォルトの顔パーツがガチガチに固定されており、取外しの際に耳飾りパーツを壊しかねないと思ったのでパーツ交換を断念しました。すみません🙇
ディテール : 衣装と胴まわり
胴部はやはり、ボリューム感のあるドレスの造形が見どころ。
アズールレーンにおいてイラストリアス級の艦船はネームシップ『イラストリアス』と2番艦『ヴィクトリアス』そして4番艦『インドミタブル』まで実装されており、いずれも白い薄布のドレスを着用したデザインとなっているのですが、3番艦である本艦『フォーミダブル』のみ黒の入ったゴシック風ドレスとなっています。意図したものなのか、担当絵師さんの趣味なのかは不明です。



腰回りにフリルのような装飾、さらに裾部分には羽毛のような飾りもついており、非常に情報量の多いデザイン。細かいことをいうならば黒いフリル部分の塗装がちょっと単調かなという気もします (ここは薄布という設定だと思うので、透け感のあるグラデーション塗装で仕上げて欲しい) が、元絵の再現度は非常に高いです。
特に、ドレスのシワ表現は、なんなら元絵よりも細かいところまで造形されており、思わず唸らされる出来映え。ただ、彩色見本と比べるとプラスチック由来の「硬さ」が誤魔化しきれていないかなとも感じます。







一方で、背中側は艤装パーツであまり見えない部分だからではないかと思いますが、どこか手抜き感のある仕上がり。コルセットの編み上げ部分は単調な白の塗りつぶしになっていますが、もうちょっと拘って塗ってほしかったなあ💧



首にはつけ襟とブロンズ色のペンダント。髪飾りと同様に、紋章のような細かい模様が入っていますが、ここもプリントの精度は安定していますね。腕にはアームカバーを着用。二の腕部分が編み上げデザインになっていて、細かいところまでしっかりした造形と再現度。また、ハイライトで肌色が入っており、やや透け感がある塗装です。



最後にバスト部分ですが、ボリューム感のあるバストをすべらかな塗装で再現。デコルテエリアやドレスのキワ部分にうっすらとピンクのハイライトが入っており、血色ある仕上がりになっています。このへんはさすが高価格帯のフィギュアだといえます。






ディテール : 脚まわりと台座
脚部は、ドレスに隠れておりあまり見どころはありません。バストの豊満具合やドレスのボリューム感に反して、随分と華奢なのが目立ちます。白いストッキングを着用しており、アームカバーと同様、うっすらと肌色が入っている透け感のある塗装です。






足元は紺のパンプス。メタリックブルーのような光沢感ある塗装です。パンプスのアンクル・バックストラップ部分は髪飾りやつけ襟と共通の、フリルハンカチのようなデザイン。かかとには船の舵をモチーフにしたと思われる装飾がついています。髪飾りと同様、ここも若干塗装が甘いのが気になります。希望小売価格2万円そこらのフィギュアじゃないんだからさあ…と思っちゃいますね😮💨



ロングスカートを着用していますが、下着はかなり凝ったデザイン・造形。まず、ストッキングのレース部分めちゃくちゃ細かく塗装されている時点でびっくりしたのですが、なんとガーターベルトまで作り込まれています。普通のフィギュアだと吊るし紐までしか再現していないことが多く、ベルト全体が再現されているのは珍しいですね。






注意:クリックすると下着画像が表示されます


彩色見本では透明な円形台座でしたが、商品版ではグレーの台座が付属。シボ加工された台座に「HMS FORMIDABLE」の文字と、フォーミダブルが所属するロイヤル陣営の獅子紋章が描かれているというもの。アルターの他の『アズールレーン』フィギュア商品でも見られるデザインですね。シボ加工とメタリックピンク塗装のおかげで、質感は良好。


ディテール : 付属品
背中に艤装パーツが付属。艤装パーツは、艦橋部分を再現した装甲パーツから、飛行甲板を再現した布のようなパーツが伸びているというデザイン。飛行甲板には4.5インチ連装高角砲を装備。破損を防ぐためか、艦橋のアンテナパーツは取外し可能となっていますが、それ以外は固定された状態で梱包されています。





細かいところまで造形されておりメカっぽさは申し分ありませんが、銀色で均一に塗装されていて「キレイすぎる」のが少々気になるかな。ウェザリング塗装とかしてくれれば、もっと完成度は上がったんじゃないかと思いますが、艤装パーツが正面から見えるわけではないので仕方ないかなあ。





その他、艦載機としてイギリスの艦上戦闘機であるフルマー (たぶん) が付属。この『フォーミダブル』はゲーム内においてアルバコア雷撃機を装備すると強化されるというギミックが搭載されているのですが、なぜアルバコアじゃなくてフルマーなんでしょう。アルバコアは複葉機で造形が複雑になるから…か?

まとめと感想
ということで『アズールレーン フォーミダブル』のご紹介でした。
フィギュアメーカー大手であるアルターが手掛けただけあって、全体的に完成度の高いフィギュアです。特に細かいところまで作り込まれている造形や、プリントの安定感はさすがの大手クオリティです。元絵そのままの立体化ですが、ドレスをつまんだ姿でのポージングですから、多少の動きもあり、ボリューム感も申し分ない。
一方で、チープな塗装の光沢感があったり、髪の毛のパーツ接合部の仕上げが雑だったり、細かいパーツの塗装が甘かったりと、ちらほら隙がみられるのが残念。これが一般的なフィギュアの価格帯である税込みで30,000円以内におさまる希望小売価格なら納得できるかなと思いますが、35,000円という価格設定を考えると、手抜かりなく仕上げて欲しかったです。あと、彩色見本のクオリティがめちゃくちゃ高いので、それと比べてしまうと…というのもあります。


他のアルター製『アズールレーン』フィギュアでも見られる傾向ですが値下がりが激しく、大手ホビーショップでは一般中古品が20,000円ちょっとで買えます。フリマアプリなどであれば1万円台後半。フィギュアのボリューム感などを考慮すると、さすがに1万円台の価値しかないフィギュアではないと思うので、彩色見本で煽りすぎた反動かもしれないですね😞
逆にいうと、20,000円という中古価格を前提にするのであれば、コストパフォーマンスの良い商品です。2025年現在では『アズールレーン』から出てくるフィギュア商品はレースクイーンやらナースやら着せかえコスチュームものばかりなので、アズールレーンのファンで今からフィギュア商品を集めたいという人であれば、購入候補として十分検討に値する商品だと思います。




























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